Saturday, December 17, 2011

その他質問。

先日、某書道教室で質問がありました。

「具体的にどのような事をしたら英語の読み書きが上達するか」という質問です。

筆者が推進するライティングを中心とした練習方法を紹介しようとしましたが、とにかく質問者は簡単な回答が欲しかったようなので少し躊躇しました。

残念ながら、英語力が魔法のように短時間に上達する事はありません。筆者は後々英語学習の過程をチャート化したものを紹介しようと考えているので、それまでもうしばらくお待ちください。

そこで、筆者がこのような質問に直面したとき紹介するのが英語と触れ合う事です。

今この情報化社会の中で英語に触れるという事は難しい事ではありません。

パソコンを立ち上げ、インターネットブラウザを開けば国境など存在せず無限大の英語の教材がそろっています。すでに英語学習者はこれだけのインフラがそろっている中で、英語にふれあう機会がないというのは言い訳にしかならないと筆者は考えます。

そこで「もっと具体的にどう触れ合うか」という質問に答えます。

筆者は日記を自分で書いたり、掲示板、アニメ、チャット、ゲーム、趣味などをグーグルなどの検索エンジンで調べてみるのがいいと考えます。

つい最近筆者が見始めたアニメは「Pink Panther」や「Annoying Orange」などがあります。Youtubeなどで検索してみてください。

どちらも英語がわかるか否か関係なく楽しめるので、たまに出てきた英語に自分の知っている単語や表現があれば再確認する事ができるはずです。すべて完璧に理解する必要など全くありません。

そのほかにも、チャットなどがあります。

SkypeやWindows Live Messengerなどを使うと英語圏の特定の人を検索して友達になる事ができます。実際にあう必要はなく、オンライン上だけで会話を楽しめばいいと考えます。自分の趣味や専攻など、くだらない事でもかまわないので挑戦してみましょう。アニメと同様、文法や構文を全く気にせず自分思った事をとにかく書く事から始めましょう

その他にも、もしあなたが大学生ならその専門があるはずです。その専門が理系にしろ文系にしろ英語で書かれた評論やコメント、更には動画などが存在するはずです。
とにかく検索してみましょう。


よく海外の新聞を読んだりニュースを聞いたりすれば良いと言うようなチンプンカンプンな教え方をする人や教材などがあります。

もしあなたが英語学習初心者ならやめてください

理由の一つとしては、新聞やニュースなどは専門用語が多く、更に見出しなどには宣伝のために省略された言葉などが使われているからです。このような用語は毎日のように同じ新聞を読み続けなければ理解し難いでしょう。正直疲れて長続きしないと思います。



最後に質問者にこのような返答を受けました。

「日記上で適当に文章を書いたり、チャットで間違った文章を使ってはいけないのではないか」

このような完璧主義思考は日本人の方に特に多い傾向ですが、とにかく表現上、文章上の間違いは気にしないでください。間違えなければ上達しません。間違えて他の人に指摘されたり、他人の文章を読んで模倣する事で上達するのです。もちろん他人の文章の間違いを見つける事だってできます。


All in all, まとめ。

英語の勉強をテキスト等を使って勉強する事も可能ですが、筆者が上記で述べたように無料で英語に触れ合う事を楽しんでみてはどうでしょうか?

失敗を恐れる事よりまず挑戦してみるのは大切な事です。

質問者の英語が上達する事を祈ります。




Friday, December 16, 2011

発音について。

みなさん英語の発音はどのように勉強されていますか?

つい最近、ヘアスタイリストさんに質問されました。

「英語で「薬」はどのように発音すればいいか?」

英語で (medication)を発音して教えたところ、カタカナでどうやって書いて発音すればいいかと再度質問されました。

筆者はあまりこのような質問をされたことがないので戸惑いましたが、結果的に

「カタカナでは英語の発音はすべて補えないので表現をする方法がない」

と返答しました。


では、どのようにして練習をすればいいのでしょう?

何度もいいますが、カタカナは捨ててください。

一番直接的な効果あると考えられるのは、リスニング用などの教材をつかってそのあとにリピートをして真似をすることです。

模倣ほど効果のあるものはありません。リスニング用の教材のスピードが速いと感じる場合は一文一文ストップしてゆっくりとリピートするといいでしょう。

ひとつ勘違いしてほしくないのは、電子辞書やオンライン辞書上で発音を自動で流してくれる機能だけを使ってリピートする練習です。

この方法の問題点は、それぞれの単語が文全体に組み込まれていないため、目的の単語の前後の発音の違いによってその発音も少し違ってくるからです。つまり、その目的の単語だけの発音を練習したところで文全体が読めるようにはなりません。


別の方法としては、英語辞書に掲載されている発音記号を用いることです。

この発音記号を使うか否かはどちらでもかまわないと筆者は考えます。

筆者は特にこの記号だけを覚えるのが大嫌いだったので、まず目的の単語がどのように発音されているかを確認してから、どのような記号が使われているかを確認しました。

逆説的になりますが、筆者はそのほうが楽ではないかと考えます。


上記のような練習の仕方でもやっぱりカタカナが払拭できないという方は次のようなことを考えてみてください。

ゴジラが暴走するときどのような声を発するでしょうか?

「ギャオー」、「ガオー」・・・・・等々。

確かにカタカナに当てはめることはできますが、第三者にこれを発音してもらうと必ずゴジラ自身の声ではないのが分かるはずです。

つまり発音の過程では書いてある文字を発音するのではなく、会話上で使われているものを模倣することが大切なのです。





Wednesday, October 26, 2011

語呂合わせと機械的暗記

筆者は英語学習において機械的暗記と語呂合わせは非常に効率が悪く効果的でないと考えます。

特に語呂合わせでは二重、三重に文章や語彙を覚えなければいけないため非常に効率が悪いと考えます。もちろん例外もありますが、よく書店などで見かけられる語呂合わせ専門の本は強引に語呂合わせ用の文章が作られ、その文章に音をあわせするというものです。ひどい場合は初めの文節と次に出てくる文節の関連性が全くなく、その文章を暗記した上で音を当てはめていくというものもあります。

まず最初に筆者が指摘する問題は次のように語呂合わせ上ではステップが非常に長いということです。

英単語英単語の意味の暗記語呂合わせ文の暗記語呂合わせ文と英単語の音との一致語呂合わせ文と単語の読解目的の英単語の意味

語呂あわせでは上記の四つのステップを通らない限り目的の意味にはたどり着くことができません。

ところがどうでしょう、もし辞書に書いてあることを暗記したら

英単語目的の英単語意味

なんとワンステップでたどり着くことができます。

さらに二つ目の問題点として、語呂合わせは全く応用が利かないということです。

例えば長文を読解するような状況におかれたとき、いちいち上記のようなステップを通って語呂合わせをしながら一つ一つの意味を思い出しながら文を読むでしょうか?

筆者はそのような読解方法は時間がかかるだけでなく疲れるので絶対にしません。ましてや語呂合わせをした場合、単一の意味しか見出せないのでその単語のニュアンスが全くつかめなくデッドエンドとなるのが普通でしょう。



よく辞書で引く場合その単語の意味が覚えられないので語呂合わせをすると反論される方がいます。

この矛盾を是正するために筆者は次のような提案をします。

文章中に出てきたわからない単語を辞書で引きその文章の題名や前後の文章から判断してその単語の意味合い、ニュアンスをつかむ。その場でその単語の意味を忘れても全くかまわないので、単語と文章の内容、または題名を必ずメモ帳などに控えておく。後、その文章、題名に関する記事やエッセイなどを検索エンジンで探して読む。または、インターネット上の無料の辞書中にある例などを見て理解する。この繰り返しをすることで、それぞれのシチュエーションや文面に臨機応変に対応でき、その単語の意味を理解、応用することができます。また、語呂合わせでは全く関係のない文章を暗記までしなければいけませんが、この方法では関連性のある文章を読むことになるので読解力の向上にもなります。


追記:日本人が公の場で表現が下手なのは、機械的暗記によるものだと考えられます。というのも逆説的になりますが、表現をするにはその学問を理解し応用できるようにならなければなりません。ブルームのタキソノミーでこのステップは非常に重要で知識からいきなり評価に飛ぶことは絶対にありません。

例えば、プレゼンテーションなどで趣旨そのものを機械的暗記をしてしまうと、その内容についてメモ書きなどをいちいち見なければなりません。発表者が内容を理解していないのを晒してしまい恥ずかしいだけでなく、聞き手も心地よくないのが普通です。もし発表者が発表内容を十分に研究し理解し、応用の過程までを吟味していれば堂々と話せるはずです。

この考え方は英語や他の学問でも共通します。

英語で言うならば、単語を語呂あわせで丸暗記してしまった場合、文脈によってはいつもその意味とは限りません。自分でその単語を使って文章上、スピーチなどで表現しようとするとき正しい使い方ができないでしょう。これは知識が知識で終わってしまって、理解、応用が無視されたからです。

このようなことを避けるために機械的暗記法、語呂合わせなどは避けたほうがいいと筆者は考えます。人は学問を研究し、理解、応用をすることによって自分の能力を最大限に生かし表現することができるようになるでしょう。




Wednesday, October 19, 2011

単語帳が不都合な理由

筆者は中学校、高校ともに英語学習に単語帳をいくつか購入しました。

商品によっては分野別に単語が分けられていたり、レベルによって分けられているものもありました。

一般的にどの単語帳もまず単語の意味が日本語で複数与えられていて、その形容詞、動詞型などが派生した形も紹介されています。さらにその単語を使用、応用された短文が与えられているのが一般的といえるでしょう。

しかし、読者は本当にこのような単語帳を読むことで簡単に単語を覚えることができるでしょうか?

答えは人によってまちまちだと思いますが、英単語から日本語の単語へ訳したものを機械的に暗記するようでは実際に長文などを読む時にその単語の意味が分かったとしても理解したことにはならないでしょう。これはブルームのタキソノミーでいうと知識が知識で終わってしまうという事です。つまりベースである知識が理解、応用に繋がらない事を意味します。

では、どうしたら単語を知識から理解、応用に結び付けられるでしょうか?

筆者は次のように提案します:


  1. 目的の単語が使われるシチュエーションをインターネット上で探す。またはその単語を利用して文章を作る

    単語帳上の文章を読むだけだでは、その単語が使用されている状況がつかめません。もし文法的に理解していたとしても一般的にどのようなシチュエーション(文書、会話、手紙、標識など)で使われているか想像するのが難しいでしょう。

    例)down paymentという単語が単語帳に与えられているとします。さらに、単語帳にはよく下記のような例文が載せられています。

    Taro was so disappointed when the real estate agent told him that he needed a large down payment on the office (太郎は不動産会社がオフィスに高額の頭金を要求したとき非常に落胆した)

    もし、和訳が与えられていたとしても、これではどういうシチュエーションで単語が使われているのかいまいちわかりません。

    そこで筆者はグーグル(www.google.com)を使います。down paymentの和訳は「頭金」。頭金という言葉などはもちろん賃貸などの説明や契約書に書いてあるはずです。

    いろいろな検索の仕方がありますが、筆者はまずGoogle webを使い、「down payment house」を検索します。すると安く頭金を済ませる方法や、頭金の計算アプリ、その他不動産情報がずらりと出てきます。

    筆者はこれらの文章や図、計算式などを見てdown paymentのイメージを叩き込みます。

    長々とした文書や難しすぎてわからない文章は飛ばします。なぜなら、簡潔な文章で楽をして理解したほうが得だからです。難しい文章は時間がかかり疲れるだけでなく、間違った情報がインプットされてしまう恐れがあります。
  2. 英作文をする

    このステップでは1で読んだ文章を利用して理解を応用に変える作業です。
    難しそうに聞こえるかもしれませんが、1で単語の使い方がわかったところで、そのセンテンスを真似して自分なりの英作文をします。文の形はほとんど一緒でもかまいません。なぜなら、英作文は模倣から始まるからです。他人が書いたものを真似をして自分なりにアレンジして覚えるのも大切なことです。

    例)In order to buy a home selling for $1,000,000, a down payment of $20,000 is necessary by the end of this month. This is twice more expensive than the one in other cities.


このようにしてひとつの単語に対してイメージを植え付け、それを使い自分で表現ができるようになることで、一度勉強した単語は忘れることがないでしょう。この繰り返しをすることで後に勉強する単語を調べたときに以前に勉強した単語思い出したりするので理解をいっそう深めることができるはずです。






Monday, October 17, 2011

ブルームのタキソノミー(教育目標分類学)

学問を学ぶ上で必ず人間が通る過程があります。この過程は子供の頃からどの人間も経験している物で、このステップを一つずつ上っていく事で人間は成長していきます。高等教育(Higher Education)はそれまでの初中等教育(Primary, Secondary Education )で身につけた知識やスキルの延長線上に組み立てられ、初中等教育は必要不可欠な物として存在します。

この初中等教育から高等教育までのそれぞれの教育目標を明確に分類する方法がブルームのタキソノミーです。アメリカの教育学者であるブルーム(Benjamin Bloom)はこの目標を認知(Cognitive)、情性(Affective -- feeling or emotional area)、精神運動(Psychomotor --Physical Skills)の領域に大きく三つの分野に分けました。また、ブルームはそれぞれの分野(Domain)に初等から高等の段階を設定し、発達の過程を定義しました。

まず、ブルームは認知の分野を次のように六段階に初等から高等まで分類しました。


この分野の最も下にあるのが他の過程の土台となる「知識」です。知識の段階では、以前に記憶に残った出来事や、真相、概念などが蓄積されます。単語の意味を覚えたり、物事の順番、分類、構造などを覚える事がこれに値します。

知識の次に組み立てられるのが「理解」です。理解の段階では事実やアイデアを解釈、整理、描写などをすることによって知識を組み立てていきます。この段階ではまだ自分のアイデアや概念を表現することはありません。

次に理解の上に組み立てられるのが「応用」です。この段階ではそれまでに築き上げられた知識、技術、解法をそれまでとは違う新しい問題に当てはめて解く作業を行います。

次に応用の次に組み立てられるのは「分析」です。この段階で最も重要なのは一般化された情報や知識を吟味し、それを支持するための理由付けをすることです。論理的、批判的思想はここから生まれます。

また、分析の次におかれる「統合」の過程ではそれまでの初中等過程によって得られたり、応用された知識や情報を組み合わせ全く新しい概念を作り出します。

最後に、最も高等な分類に「評価」が格付けされています。この段階ではそれまでの段階によって養われた新しいアイデアや概念を発表、紹介することによって反論を受け入れ、その反論に対して決断を下す段階です。この最後の段階でそれまでに築けあげられた概念を洗練する事ができます。
ブルームによって紹介された二つ目の分野は「情性」です。この分野では人々が感情的に物事を表現する方法や、他人の喜びや痛みの感じとり方などが紹介されています。認知の分野と同じように初等の「受け入れ」から高等の「個性化」まで分類されています。

初頭の「受け入れ」では文字通り受動的に物事を受け止めることです。このレベルなくして学ぶことは始まりません。

次の段階の「反応」では、学習プロセスにおいて受動的に物事を受け入れながらも、積極的に参加することです。

さらに反応の次の段階の「価値付け」では、前述の反応した目的、現象、情報に対して評価することを意味します。

「組織化」で最も需要なのは価値付けで評価された目的、現象、情報や概念を種類、性質、用途など人それぞれの分類方法で仕分けし整理することです。

ブルームはこの分野の最上級である「個性化」で人はそれまでの価値観や概念を特徴化し、個性として見出されると説明しています。

つまり、この「情性」の分野では受動的に物事を受け止め反応する段階を経て最終的にはそれを自分の特徴として表現できるようになるということです。

最後に「精神運動」は肉体的に体やものを操作できる能力と定義されています。これは行動、振る舞い、習慣に変化や成長を加えることを意味します。

注)ブルーム自身は精神運動の分野に分類はしていませんが、後に別の教育学者がこの分類を考え出しました。

まず最初の段階の「認識」では五感を使って外界の状況を認識し、それによって行動を起こそうとすることを意味します。例としては、熱いヤカンを触って手を引っ込めようとすること。また、蹴ったボールがどこへ飛ぶか想像する事などが挙げられます。

認識の次に設けられた段階が「準備」です。ここでは精神的、肉体的、感情的に行動を起こすための準備を行い、それぞれの状況に応じてどう反応するかあらかじめ方向付けることを意味します。

次の「被誘導的反応」とは初期段階の模倣を意味します。この段階で実際に練習をして失敗をすることによって成功するための道が開けます。

被誘導的反応の次の「手法」は全体におけるちょうど中間の段階です。ここではそれまでの練習が習慣化するなどして自身と余裕を持ってできるようになる段階を指します。

さらに「複雑性への明確な反応」の段階では文字通り複雑な作業を最小限のエネルギーを使用して、迅速、正確、かつ効率的に行えるようになる段階です。躊躇いなどなく自動的に作業を進められることが不可欠です。

次の段階の「順応」ではそれまでに築き上げられてきた能力を特別な状況に応じて変化させ都合のよいものにする事です。例としては、一般家庭用パソコンを仕事でも使えるようにソフトウェアの入れ替えなどをすることです。

最後に「創作」が最上に置かれています。ここではそれまでに養った創造性を生かして特別な状況や条件に対応しながら新しい行動を起こすことです。これは、コンピューターネットワークを構築したり、家の設計をしたり、絵画を描いたりすることにつながります。

このようにしてブルームの精神運動はさまざまな教育学者によって再定義され、認識から始まり創造力までの過程を具体化しました。


この三つの分野がどのようにして相互関係を保っているかを正確に理解することで教育者たちは学生が歩むべき道を示唆し、効率的、効果的に学習の道を彼らに享受する事ができるでしょう。



Tuesday, October 4, 2011

英会話業界の真実

みなさんは英会話スクールにどのようなイメージを抱いてますか?

おそらく、どのスクールも外国人の先生が最低一人はいて、そのほかにも女の先生が授業を教えていると想像されると思います。

もし外国人講師が一人もいないスクールが「英会話スクール」と名乗っていたらどのようなイメージを抱くでしょうか?また、海外でESLなどの英語免許を持っている日本人のプロが、外国人なしで英会話スクールを開いているのを見た人はどんな印象を持つでしょうか?

そのようなスクールは集客力が低いだけでなく、消費者は自分の英語学習に貢献してくれないだろうと想像するのが普通です。

つまり、外国人の先生が一人いることでスクール自体のイメージが上がるだけでなく、英会話スクール自体が成り立っているように見えます。

筆者は外国人が集まるパーティ、バー、クラブ等々でたくさんの外国人と交流しました。このような場所ではいろいろな国から日本にALTや大手英会話スクールの講師としてきた方がたくさんいます。逆に言えば、英語を教える職業以外を目的としてきた外国人はなかなか見つけることができません。

外国人講師の中には日本の文化や歴史、アニメ、漫画などに興味を持っていて、ワーキングホリデーのように日本に来る方がたくさんいます。

ところが、そのような講師ばかりではありません。中には筆者が日本に来た理由を尋ねると、日本人の女の子と短期交際のために来た方や、児童嗜好家、薬物経験者までいます。高卒の講師などは稀ではありません。

ご存知の方も多いと思いますが、ほとんどの大手英会話スクールの外国人講師はその国で英語講師としての免許や、英語を第二外国語として教える免許、または児童教育の免許などは持っていません。学歴や資格、免許携帯には関係なく数回の面接で通るのが一般的です。

ここで非常に残念なことに、小中学校、高等学校のALTの講師も大手英会話スクールと同様に英語の講師にもかかわらず免許がありません。アメリカなどの海外ではもちろんのこと、ESLなど「英語を第二外国語として学ぶ学生に教えるための免許」も存在します。彼らは日本の大手英会話スクールにいるような素人講師ではなく、それぞれの大学のプログラムに沿って育て上げられたプロです。中には修士号、博士号までとり児童教育など研究をされた方もたくさんいます。

このように、優秀な日本人講師やESL講師が英会話スクールや学校のALT講師として雇われないのにもかかわらず、免許不携帯の外国人が雇われるのは歪んだ外国人嗜好家たちが生み出したビジネス体系といえるでしょう。





Tuesday, September 20, 2011

英語学習の必要性

筆者は英会話スクールや学習塾でよく同じ質問をされます。

「何故英語がそんなに重要で、みんな勉強しなきゃいけないの?」

「英語を勉強しなくても、日本にいれば日本語がわかれば生きていけるし勉強できるんじゃない?」

また、よく皆さんはTOEICや英検を就職や昇進のために利用されていると思います。しかし実際のところ就職や昇進をしても翻訳などのプロのする仕事はやはりプロの資格がないとさせてもらえないのが現状です。

そこで疑問となるのが、いつその英語力を使うかです。

筆者は基本的に次のような理由を挙げます。

英語の情報量の豊富さ:

英語と日本語の情報量の差を比べると歴然です。これは単純に英語を利用する人口が圧倒的に多い事が理由です。しかし、ただ単に多いという訳でもありません。

例えば、今日本でも主流なグーグルの検索エンジン。自分が知りたい一般的かつ専門的な情報を瞬時に探す事ができます。例えば、抗がん物質の「タキソール (Taxol)」。英語で検索すると上位のページからWikipediaをはじめ、ずらりと有力かつ質の高い情報を知る事ができます。投薬方法から化学式、性質、安全面、合成の仕方まで詳しく説明してあります。

しかし、日本語で検索するとそのような情報は全くなく、限られた量の情報しか手に入れる事ができません。英語で存在するサイトは医学や科学分野だけでなく、学習サイト、娯楽、生活全般など様々です。特に、学習サイトでは無料で数学から英語など様々な学問が無料または格安に学べるだけでなく、リアルタイムで質問ができたり、努力すれば特典や賞がもらえたりするサイトも存在します。また有名大学の授業が無料で聞けたり、日本の大学で学べないような難しい学問でさえ指導するサイトもあります。

このような検索エンジンや学習ウェブサイトを使えば効率的かつ適切に情報を瞬時に捜すことができます。今や図書館へ行って自分の欲しい情報を係員聞き、何時間も情報探しに時間を費やす時代は終わったのです。

確かに英語を学ぶのは時間がかかりますが、これを克服して英語をマスターできれば、後の人生を楽しく過ごせるでしょう。

子供への英語教育




現在、英語教育は中学生から始めるのは遅いのではないかと思っていらっしゃる親御さんがたくさんいます。英会話のビジネスが発達するにつれ、小学生、または小学生以下の子供たちにでさえも英語に触れさせようと必死な親御さんがたくさんいらっしゃいます。筆者の知人も息子の友達が英会話教室へ通っていると聞いて負けんとばかりに通わせています。


しかし、本当にそれほど小さい頃から英語教育が必要なのでしょうか?ローマ字もグラマーも分からない子供たちに紋切り型のスピーキングを実践させ、楽しさを教える事は無理な事でしょう。
ましてや、喋る状況を想像する事ができないまま、センテンスだけを与えられるのは子供にとって辛い事です。


前投稿に何度も書きましたが、文章を自分の力で書いて理解する事は大切な事です。ここでの理解とは、言葉とイメージの一致です。子供たちにとってそれは大変難しい事です。では、どうしたらいいでしょう?


筆者からの提案:


1)両親による学習が不可欠−親御さんが英語の使い方が分からないのに子供だけに教えようなんてもってのほかです。両親が遊び程度にでも英語を使わない限り子供も興味を持つ事はないでしょう。


2)身近な物や出来事について記述、表現をする−これは上記1)ができて初めて実行する事ができます。親御さんの英語の表現力が増すほど子供も表現をまねするようになります。表現をするように押し付けるのではなく、親御さんが表現に落ちを作るなど努力する事が大切です。どんなに馬鹿げていた表現や些細な表現でもかまいません。子供が注目する表現を繰り返しましょう。


3)写真や映像で英語を覚える−逆に言い換えると絶対に日本語を英語に訳してはいけません。何故かというと、日本語でその単語の意味や物の形が分からないのに、それを訳す事だけ覚えてしまったりしている可能性があるからです。これでは、大学受験の単語帳と同じです。


 良い例)Wallet →財布の写真→ 財布


 悪い例)Wallet → 財布 →  財布の写真


これらの学習方法は容易ではありません。しかし、確実に英語教育をするステップとしては最も重要な事です。

Monday, September 19, 2011

英会話スクールの不確実性

前の投稿でも述べたように、多くの英会話スクールには決定的な問題があります。

多くの授業では、スクールから決められたレベルの教材を購入するように進められます。講師は英会話スクール指定の外国人の先生方で、この教材にそって会話の仕方、発音、言い換えなどを学びます。

しかし、このような教科書を何度もリピートして、主語や述語を入れ替えて新しい文章を作ることができても、実際に自分の思った事を英語で表現する事はできません。多くの生徒さんはその場で分かったつもりでいても、実際に使う時になるとそのセンテンスを覚えていない限り実際に使う事はできません。これは、喋る力を養うのではなく暗記力を養うことになります。

なぜなら、暗記をしてリピートする英会話と自分でセンテンスを作って表現する英会話とは全く違うからです。

つまり、英会話で最も重要なスキルとなってくるのが英作文なのです。英作文では自分の考えを表現するためにSVOの構文をひとつずつ組み立てていく事が前提です。このSVO構文に少し髭を加える程度で大体の英会話文章は完成します。

まず、英会話スクールへ通う前に自分は本当にSVOを理解しているか確認してみてはどうですか?落ち着いて英文をノートに書き出し、SVOを間違えるようであれば英会話スクールで短時間の間に自分の表現したい文章を作りスピーキングを実践するのは不可能でしょう。


残念な事に、日本の小中高等学校では英作文の授業のコマ数はリーディングやグラマーと比べると少ないのが現状です。

英作文の力を上げる事ができれば、自分の表現力を格段にアップさせることができるでしょう。

英会話、受験英語、TOEICでもなく英語総合教育の重要性。

なぜ今の日本社会は英語教育の分極化が進んでいるのでしょうか?

小学校ではコミュニケーション。中、高等学校では和製グラマーとリーディング。英会話スクールは文字通り会話中心。

小、中学校ではALTの方々を外国から招き、英語の楽しさを教える授業を取り入れています。

また、高校では未だに何処の英語圏でも使われていないような和製英語を取り入れています。英語総合教育に力を入れているというよりは、残念な事にアカデミックレベルに必要なライティングやリーディングの授業量に欠けています。高校英語は受験対策用に改良され、英語を使えるものにするためでなく、問題を解くために作られ、更にはその英語は実際大学入試のためだけに使われます。

また、英会話業界でも会話を中心に授業を進めていくのが基本路線です。

今となっては、塾や英会話スクールは日本の教育業界の重要なビジネスの一つになっています。

しかし、このようなバラバラな英語学習で本当に日本の学生は実際に使える英語を学べるのでしょうか?

筆者は高校時代に某A英会話スクールに一年ほど在籍していた時期があります。カリフォルニア大学に留学するために何を勉強して良いか分からず、とにかく高校で勉強する機会のない喋る事から勉強しようと考えました。また、高校では受験対策用英語を単語帳や暗記のテクニック本などを使い徹底的に勉強しました。

結果から述べると、日本で学んだどの英語も私が留学したときの英語とマッチする事がなく、結局アメリカでは一から学ぶことになりました。

今思うと、日本の英語教育の実用性に落胆せざる終えません。筆者は、進学校でありとあらゆるフレーズ、グラマー、単語、イディオムなどを学び努力しました。しかし、どれも暗記が中心で、結局高校卒業後は何も覚えていなかったり、使わなかったのがほとんどでした。はっきりと覚えているのは苦痛だったという事です。


私は四年間のカリフォルニアへの留学によって、日本で学んだ英語の問題を明確化する事ができ、その後格段に英語の総合能力をあげる事ができました。この総合能力の底上げが実際にTOEICの 高得点へとつながりました。

多くの方は、留学する時間や予算がなく、英会話スクールに通ったり、自分で英語の教材を購入し勉強されていると思います。中にはTOEICのテクニックだけを教える教材まで出てきました。ここで言うテクニックは英語ではなく、技術的な解き方を意味します。

このブログでは各業界の英語教育についての問題点を具体化し、その解決策を一つずつ提案していきます。